#EN-COURAGE

「大学2年生対象のコミュニティ型カンファレンス」START conference2020

2020年3月31日

2020年からスタートしたエンカレッジの「#willと出会う」プロジェクト。このたび学部2年生の22卒大学生を対象に、コミュニティ型カンファレンス「START conference2020——就活キックオフ」を開催しました。

就活前に、ファーストキャリアの選択に到るまでのプロセスをどう過ごすか、”仕事”に対して何を求めるかについて知り、考え、行動する。これからの時代のキャリアについて真剣に考えたい大学2年生と社会人、のべ約200人が参加しました。

2020年からスタートしたエンカレッジの「#willと出会う」プロジェクト。このたび学部2年生の22卒大学生を対象に、コミュニティ型カンファレンス「START conference2020——就活キックオフ」を開催しました。

就活前に、ファーストキャリアの選択に到るまでのプロセスをどう過ごすか、”仕事”に対して何を求めるかについて知り、考え、行動する。これからの時代のキャリアについて真剣に考えたい大学2年生と社会人、のべ約200人が参加しました。

就活は「人生を変える可能性」に溢れているはず

2020年2月22日と23日に、東京と京都でそれぞれ行われた「START conference2020——就活キックオフ」。初回は「Who Inspires You」をテーマとして、これから就活を始める大学生に心が動く人や言葉との出会いを生み出していきます。

約4時間にわたるカンファレンスは、①基調講演、②企業プレゼン、③グループディスカッション、④座談会の順に進行。

「就活を、単なる仕事選びで終わらせない。就活は、もっと人生を変える可能性に溢れているはず」という想いを込めて、各企業の第一線で活躍する先輩社会人の生き様に触れ、共に学び高め合う時間を用意しました。

「情報→機会→体験」のサイクルを

カンファレンスは、エンカレッジのブランドマネジャーを務める塩見拓也による基調講演からスタート。エンカレッジの初期メンバーとして、京都大学支部長として、そして企業の第一線で働くビジネスパーソンとして、これまで実践してきた「キャリア選択の原則」について語りました
「就活は早期化、長期化しており、ゴールも見えにくい取り組みです。情報も溢れ返っているので、迷ってしまうことも多々あると思いますが、そのプロセスと進捗を楽しむ戦略、指針を作ることで、就活はぐんとやりやすくなります。

そのために、①人間力、②ビジネス基礎力、③就活力の3つの能力に加えて、「どう社会に貢献したいか、人生を満足させたいか」のベクトルを自分の中に持つことをおすすめします。

3つの能力は「選択肢を増やすためのもの」、ベクトルは「選択肢を絞るためのもの」です。学生の皆さんの中にも、3つの能力は意識している人が少なくないと思います。ですが、「ベクトル」の方はどうでしょうか? キャリアの選択においてもたくさんの選択肢を持つことは大事ですが、最終的に1つを選ばなくてはなりません。大義や人生の目的である「ベクトル」がクリアになれば、スパッと1社を選ぶことができるはずです。
3つの能力は「選択肢を増やすためのもの」、ベクトルは「選択肢を絞るためのもの」です。学生の皆さんの中にも、3つの能力は意識している人が少なくないと思います。ですが、「ベクトル」の方はどうでしょうか? キャリアの選択においてもたくさんの選択肢を持つことは大事ですが、最終的に1つを選ばなくてはなりません。大義や人生の目的である「ベクトル」がクリアになれば、スパッと1社を選ぶことができるはずです。

では、先に「3つの能力」を高める方法についてお話したいと思います。

一番大事なのは、「情報→機会→体験」のサイクルを回すことです。情報収集をし、そこで得たことを機会に変え、より良い体験にありつけるようにします。体験のあとには内省をして、次の情報を得ることで再び機会に変え、体験へと繋げる。これを繰り返すたびに、結果的に最終決断をするための「ベクトル」を同時に強くなっていきます。

今日のスタートカンファレンスは、最初の「情報」にあたる機会だと考えてください。
 基調講演の後は、「紋切型の正解や仕組みに押し込めない、新しい就活のカタチを考えていきたい」という趣旨に賛同してくださった企業7社(京都会場と合わせると11 社)からのプレゼンタイムが始まりました。

7社の先輩が語る「一皮むけた仕事」

企業プレゼンでは、現在組織の第一線で活躍する先輩社会人の方々に「社会人になって一皮むけた仕事」というテーマで、仕事の醍醐味や成長したポイントについて語っていただきました。登壇いただいた企業は以下の7社(東京会場)。
 
株式会社エス・エム・エス
プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社(P&G Japan)
株式会社サイバーエージェント
レバレジーズ株式会社
株式会社フロムスクラッチ
ビジョナル株式会社
パーソルキャリア株式会社

P&G Japan「性善説で動く組織」を設計した経験

トップ層学生からの人気も高いプロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社(P&G Japan)からは、ヒューマンリソーシズコーポレート採用部門マネージャー・金子彩里さんが登壇。人事のプロとして「一皮むけた仕事」を語りました。
「私が一皮向けたと感じた仕事は、2年目に与えられた「給与システム変更」のプロジェクトです。AIやオートメーションなど、新しい技術が入ってくる中で、給与のシステムも見直す必要性に迫られました。非常に難しいプロジェクトでしたが、結果的に会社のリーダーと労働組合の合意を取り付け、お互いが納得できる新しい給与システムを構築することができました。

この経験から学んだことは2つ。1つは、人事の専門家は人の感情に機微でないといけないということです。こう設定した場合は誰がどう思うかという、思いつく限りのシミュレーションを行う。そのためには、「エモーショナルインテリジェンス」を高めることがHRに必要不可欠な要素であることに気づきました」
もう1つは、給与体系は会社の理念とイコールということです。会社がどういった文化を作っていきたいのか、すべての仕組みで一致させて給与体系も構築していく必要があります。

組織論には大きく「セオリーX(性悪説)」と「セオリーY(性善説)」に基づいた考え方があります。セオリーXはお金によって人はモチベーションを得ると考える組織。セオリーYはやりがいによってモチベーションを得るという考えです。P&GはセオリーYを目指す会社です。給与は大事ですが、あくまでもインフラという位置付けであり、人はやりがいやチャレンジで成長していくべきだと考えています。そこをしっかり押さえたうえで、私は給与体系を構築しました。今後、みなさんが会社選びで迷ったとき、XとYのどちらのほうが心地がいいかを考えるのも、1つの方法かと思います」

サイバーエージェント「人・経済・社会のバランスを考え尽くす」

地方に住む就職活動生向けの支援パッケージ「FLAT」を展開するなど、新しい就活のありかたを積極的に実践している株式会社サイバーエージェント。新卒採用戦略本部マネジャー・寺脇秀雄さんは、全力で挑んだコンペを通して学んだことを披露してくださいました。
「広告業界で、日本を代表するナショナルクライアンツ(ナショクラ)と呼ばれる顧客を開拓するミッションで、有名な大手広告代理店2社とコンペで完全勝利をしたときの話です。この経験で学んだのは、他者への想像力と自分の強みを活かして勝負をすることの大事さです。

お客さんは何を考えていて、どうすれば私たちにお金を任せてくれるのか。どうすればこの事業を成功に導けるのかということを徹底的に考え抜き、そのうえで自分の強みを活かす戦略を考えました」
具体的には執行役員とアポイントをとり、思い切り心を掴みにいくことにしたのですが、私はプレゼンは得意だけどヒアリングは苦手。そこで、プレゼン同様にヒアリングの資料を作りました。アイスブレイクから「ありがとうございました」と帰るまでの、1から100まですべて想定問答を作って挑みました。非常に難しいプロジェクトでしたが、結果的に勝つことができました。

そういった経験の中から、キャリア選択のアドバイスを1つしたいと思います。「人=自分はどうなりたいか」「経済=いくら稼ぎたいか」「社会でやりたいこと」を整理することです。「どうなりたいか」だけでは独りよがりになり、「いくら稼ぎたいか」だけだと金の亡者になってしまう。また「社会でやりたいこと」だけならNPOしか選択肢がなくなると私は思っています。この3つがバランスを意識することで、間違いのないキャリア選択ができるのではないでしょうか」 

レバレジーズ「誇れる仕事をし、誇れる人間になる」

HR×テクノロジーの分野で現在急成長フェーズにあるレバレジーズ株式会社。25歳で執行役員となり、学生からもロールモデルとして支持される藤本直也さんが登壇しました。
「私がレバレジーズでインターンをしていたときの話ですが、いきなりベトナムに行きエンジニアのマネジメントをしてこいと言われました。プログラミングもベトナム語もわからず、案の定失敗して5000万円の損失を出してしまいました。

その後も新規事業を一瞬で潰したり、私のキャリアのスタートはめちゃくちゃでしたが、負けずに新規事業にチャレンジさせてもらったおかげで、いまでは2300億円規模の企業で、国内でも数人しかいない、20代の執行役員になることができました。

そんなキャリアを経て感じたのは、「頑張ればなんでもできる」ということ。もちろん闇雲に頑張っても意味がありません。自分は将来何をしたいのか、どんな人生なら納得できるのかをしっかり考える必要があります。私も就活中は不安でしたが、社会に影響を与えるような仕事がしたいと、成功している人の分析をたくさんしたし、社会で活躍している人に秘訣を聞いて回ったりもしました。そこで言われることはみんな同じでした。「どこの会社に入っても一緒。自分が誇れる仕事をし、誇れる人間になりなさい」
私の家系は代々大手企業に勤めていましたが、祖父だけが自分で会社を起業しました。小さい会社だと思っていたけど、葬儀には2000人もの人が集まってくれました。そこで「君のお爺さんのおかげで人生楽しかった」「あなたのお爺さんのおかげでいまもご飯が食べられる」などと言われ、改めて祖父の凄さを実感しました。

私が就活をしていた時期はipadやiphoneが誕生し、世界がどんどん変わっていく状況でした。そういうサービスが作れれば世の中は変わるかもしれない、自分の存在がなくなった後も祖父のように思ってくれる人がいるかもしれない、そんな思いを常に抱きながら仕事をしてきたし、これからもその気持ちを忘れずに仕事をしていきたいと思っています」

心揺さぶられる一日に

自分の少し先を行く、若手の先輩の口から語られる「社会人として一皮むけた仕事」。その生の声を通して、「ファーストキャリア」に対し少しイメージが湧いた2年生も多かったのではないでしょうか。

「企業プレゼン」の後は、「グループディスカッション」「座談会」の順にプログラムは進みました。就活前に大学生と先輩社会人がこうしてフランクに出会える場を、今後もエンカレッジとして増やしていきたいと考えています。今回の「START conference2020——就活キックオフ」が、一人でも多くの人にとって、心が揺さぶられ、思わず、誰かに話したくなる、動き出したくなる一日なりますように。
(構成:塚本佳子)

Profile

en-courage

エンカレッジ

日本最大級のキャリア教育支援NPO。2014年に京都大学で生まれ、2020年時点で全国72の大学に支部を持ち、5万人の学生会員を抱える。就活を終えた学生(メンター)とこれから就活を始める学生(エンター)の、1on1面談を通じて「本質的なキャリア選択」の実現を目指す。

https://en-courage.com/